「ねぇ?」



アレンは机に向かうに向けて、不思議そうに声を発した。
今の時刻は午前0時。かりかりと響くシャープペンシルの音が、彼女は勉強しているのだということを主張している。

日本の大半の学校が、定期テストというものを設けており、それはもちろんたちの通う学校だって例外ではなく、普段はあまり勉強をしないような人たちでもその時ばかりは多少なりとも勉強をするのだった。テストの3日前ともなれば休み時間の教室もどことなく静かになって、机へと向かうものが増える。勉強が好きとか嫌いとかそんなことを言っている暇などなくなるのだ、自分の成績に関わってくるのだから。
もちろん留学生であるラビやリナリー、アレンだって定期テストを免れられるはずもない。内容こそ違うものの、いくつかの科目でそれが実施されるのだ。ちなみにラビは前回面倒くさくて数学のテストを綺麗さっぱりサボってしまったから、今回なんとしても高得点を取らなくてはならないらしい。彼の頭を持ってすれば、数学くらいわけもないので、おそらく心配はいらないのだろうけれど。

「なに?」
「なんでそんなに必死に皆勉強してるんです?」



僕、暇なんですけど。



そう抜かした白い少年に、が怒りを覚えたのは言うまでもない。

「ラビ!アレンに定期テストのこと説明してやってよ!むかつくんだけど!」
「なんで俺!?案内人のユウがするべきだろそれ!」



 
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アレンは多分定期テストの重要性を神田から教わらないと見た。
いや、基本的にこの神田さんはあんまりアレンに教えないけど、めんどくさいから。

08年12月03日


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日常編11